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エイズは不治の病ではない!正規の寿命を全うできる!

エイズは20世紀に原因ウイルスが特定されたばかりで、人類にとってはまだ歴史が浅い性感染症になります。しかしその病名が全世界に広がってから数十年の間に多数の人類の生命を奪ってきました。原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、人間が細菌やウイルスなどの外敵から身体を守る免疫機能そのものにダメージを与えるというこれまで知られてきた病原体では想定できない能力を獲得していたからです。つまり、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染すると、リンパ球やマクロファージなどの免疫細胞に侵入し、時間をかけて免疫機能に攻撃を加え荒廃させてゆきます。HIV感染当初は2週間程度経過した段階で、発熱や全身の筋肉痛・全身倦怠感などの感冒様症状に見舞われることもありますが、ほとんど無症状で経過する場合も珍しくありません。しかるに無症状の間もHIVは増殖を続け、免疫機能の破壊は進行しています。免疫機能が破綻して所定の23種類の疾患のどれかを発症すると、エイズの発症ということになるのです。しかもHIVの感染経路は、性行為が中心であったため、避妊具が普及していないアフリカなどの地域で爆発的な流行を見るに至りました。またHIVは精液や膣分泌液だけでなく血液にも大量に分布しているので、産道を通るときに母子感染する事例も続出したことから、年少者にとっても感染のリスクが無視できないものがあったわけです。そのためエイズが発見された当初は、病状をコントロールする方法はなく、検査方法も確立していなかったため数多くの犠牲者を出すことになりました。このようにエイズは長らく死をもたらす不治の病とのイメージが色濃く定着していたのは確かです。しかしその後の研究で検査方法は開発され、感染経路も性行為や母子感染や血液感染などのリスクが正しく認識されたおかげで予防方法も明らかにされ、日本を除く先進国では感染者数は減少に転じています。そしてなにより大きいのは、抗HIV薬が複数種類が開発されたことです。抗HIV薬を複数組みあわせる多剤併用療法の普及で、HIVの増殖を抑制することが可能になり、エイズの病状をコントロールすることで寿命を全うできる事例も、先進国では珍しくなくなってきています。さらに早い段階で抗HIV薬で治療を開始し、HIVの抑制に成功すれば、エイズの発症を防ぎながら寿命まで生存を続けることも可能になっています。したがって現在ではもはやエイズは死の病ではないと認識して間違いないでしょう。