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ゴムでHIVは感染予防できるのか

HIVの感染は、ウイルスが含まれる体液や血液が粘膜などの感染源に接触をすることで起こります。2016年に東京都に報告されたHIV感染者やエイズに発病した患者の感染経路ですが、約9割が性的接触によるものと推定されています。

エイズの病原体であるHIVウイルスは血液中の免疫細胞に感染して増殖をするため、ウイルスは血液中に多く含まれます。血液以外にも、感染者の分泌液(精液や膣分泌液など)にもウイルスが含まれています。ただし、健康な人がHIVウイルスを持つ人の体液に触れる程度であれば感染をすることはありません。生殖器・泌尿器などの粘膜や傷口などにウイルスを含む血液や体液などが触れると、感染をする恐れがあります。

1回の性的な接触によるHIVウイルスの感染率ですが、世界保健機関(WHO)によるデータによると1%程度であると報告されています。他の感染症と比べると感染率は低いのですが、世界全体のHIV感染者の8割が性的接触によるものです。

基本的にHIVウイルスは他の性病の病原体と比較して感染力が弱いのですが、キスや性的な接触をする際に出血をしていると感染するリスクが高まります。平成28年度の福岡県福岡市において、新規に判明したHIVウイルスの感染の7割・エイズの発病患者の5割が男性同士の性的な接触によるものであることが報告されているほどです。この原因として考えられることは、男性同士の性行為の際に出血が伴うことです。

HIVは性的な接触が主な感染経路と考えられるので、性行為の際に物理的に体液や血液などの感染源と接触をしないようにすれば感染を防ぐことができます。物理的に体液に触れるのを防ぐために、ゴム(コンドーム)を着用する方法があります。ゴムは避妊具ですが、HIV感染を予防するためにも有効です。注意すべき点は、性器以外にも肛門や口などで性行為を行う場合は、妊娠の可能性がないという理由でゴムを使用しないケースがあることです。

オーラルセックスは膣性交や肛門性交よりも感染リスクが低いと考えられていますが、感染確率はゼロではありません。オーラルセックスであれば妊娠する可能性はありませんが、絶対にうつらないという保証など存在しません。口内炎や口腔内の傷を通して、ウイルスに感染してしまうケースも考えられるからです。エイズにうつらないようにするためには性器や肛門の性交だけでなく、オーラルセックスでもゴムを着用する必要があります。

ゴムはHIV感染を予防する有効な手段ですが、着用をすれば確実にうつらなくなるというわけではありません。破損して破れてしまったり、外れてしまったりする場合があるからです。エイズにうつらないようにするためにはゴムを着用することに加えて、複数または不特定多数の相手と性的な接触を持たないことも大切です。